Posted by 2012年6月12日 15:49 | 個別ページ
専門職向け、高次脳機能障害の研修会を開催いたします。
関係機関の皆様をはじめ、多くの方々のご参加をお待ちしております。
第16回 : 平成24年7月6日(金) 18:00~ H24年度名医に学ぶセミナー
場 所 : 熊本大学医学部総合研究棟3階 講義室
場所はこちらからご確認下さい
演 題 : 「精神医学と神経心理学」
講 師 : 大東 祥孝 先生 (京都大学 名誉教授)
(周行会 湖南病院 顧問)
抄 録 :
神経心理学は、従来主流であった失語、失行、失認遂行機能障害などの認知機能障害のみならず、とりわけ20世紀末から今世紀初頭以降、社会行動障害や意識論を本格的にとりあつかうようになってきた。こうした潮流に伴って、精神医学は大きく神経心理学に依拠する傾向を強めている。精神医学を筆者は、「すべからく相応の神経基盤を有する意識の病理」と捉えている。本講演では、(1)認知と意識の区別、(2)Eyの器質・力動論とEdelmanの神経選択淘汰理論(TNGS)に依拠する意識論との架橋の試みを紹介してみたい。
(主要参考文献:「大東祥孝:精神医学再考―神経心理学の立場から」、神経心理学コレクション、医学書院、東京、2011)